○△□坐禅の勧め

 人生には本当に色々なことがあります。
楽しいこと、嬉しいこと、悲しいこと、つまらないこと、頭にくること、どうにもならないこと etc
周りに振り回されずにもっと穏やかな心でいるにはどうしたら良いのか。
平常心というのはどういう風にしたらなれるのか。
そんな風に思ったことはないでしょうか?
−−そのままで良いのですよ。−−
というのが禅の答えだと思います。
心が色々に揺れ動くのは人間なら当たり前ですし、その揺れる心を静めたいと思うのもまた自然な人の心の動きです。
揺れる心はひとまずそのままにして、まず静かに座ってみる。
姿勢を正して、呼吸を整えて座ってみる。
しばらく座ってみる。
そうすると少しずつ心が落ち着いてきます。
あるいは、心が落ち着かないとしても、「あ、あまり落ち着かないな」とか「〜のことがやっぱり気になるな」とか自分を見ている自分がいることに気がつきます。
落ち着かなければ落ち着かないなりに自分の状態を了解できるようになる。
それが禅(坐禅)の現実的な効果だと思います。
体を調えてまっすぐにしていると、それにつられて内面の心も次第に調ってまっすぐになってくる。
日常の行いを仏道にかなうようにまっすぐに行っていると、同様に心もまっすぐになってくる。
坐るだけでなく、日常の行い全てをまっすぐに行っていれば、心もまっすぐになるのだというのが禅の基本的な考え方だと思います。

当山では毎週日曜日の朝に座禅会を行っております。
30分ほど座ったあと一緒に朝のお経を読むだけの短時間の集まりです。
1回2回坐って心に抱えている何かがすぐに解決するわけではありません。
毎週坐っていると少しずつ少しずつ自分でも気づかない内に心が調ってきます。
そうするといつの間にか心に抱えていた何かも消えている。
あるいは、消えないまでも自然に共存している。
試しに1度やってみたいというのでも結構です。
宜しかったら参加してみて下さい。
住職記

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