手を合わせると

 手を合わせると、
 その人の姿は仏さま。
 手を合わせると、
 その人の心は仏さま。
 手を合わせると、
 みんなの心は仏さま。

手を合わせる―合掌ということはとても大切な、そしてとても素晴らしいことです。
手を合わせると、自然に心も合わさります。
心が合わさるというのは、心が落ち着き整うということ。
亡くなった方への供養をするとき、誰でも手を合わせてお詣りをします。
手を合わせてお詣りをすると、亡くなった方への供養とともに自然に自分の心も落ち着いて穏やかになり、仏さまの静かな心が私達の心の中にやって来ます。
手を合わせるということは、仏さまや亡くなった方への供養になると同時に私達自身の心も穏やかになる、二重の意味で良いことのある行いです。
これは手を合わせる―合掌の功徳と言えます。
そして、手を合わせている人の姿は周りの人々の心に清々しさを感じさせ、そこにも仏様の心を届けてくれます。
お詣りする対象と、自分と、周りの人々、全てにとって功徳があるのが手を合わせるという行いです。

そして、手を合わせるのはお詣りの時だけではありません。
食事の前にいただきますと言うとき、手を合わせます。
食事の後にごちそうさまと言うとき、手を合わせます。
有り難うと言うとき、手を合わせます。
世の中の人が手を合わせれば合わせるだけ、仏様の心が世の中に広がっていきます。
仏様の心は、謙虚な心。
仏様の心は、穏やかな心。
仏様の心は、思いやりの心。
どうぞ、手を合わせる―合掌ということ、大切にして参りましょう。
住職記

今月の言葉に戻る