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十二月 苦集滅道 |
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今月八日はお釈迦様がお悟りを開かれた日。 「人の苦しみは執着より起こる。ゆえに執着を滅すれば、苦しみもまた滅する。」と説かれ、執着を滅するための道を示されました。これを四諦(したい)−苦集滅道(くじゅうめつどう)といいます。 その道の要点は片寄らない心で物事を見、考え、行動せよということ。 今年も残り僅かです。身を正し、片寄りがないか自分自身の総点検をしてみましょう。 |
住職記 |
十一月 落ち葉の行方 |
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鮮やかだった紅葉も次第に散り、風に運ばれて地に落ちてゆきます。落ち葉はやがて姿を変えて土の養分となり、木々や他の生命を育てる力となります。 消え去ってしまう命などこの世にありません。全ての命は形を変えながらこの世界を巡っています。 |
住職記 |
十月 止静 |
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止静(しじょう)とは、坐禅の始まりの合図を意味する言葉で、字のとおり止めて静まるということ。 心を止め静かに坐っていると、動いている周りの様子が普段よりはっきりと感じられ、自分自身への感覚も鋭くなります。 坐禅は動き続ける心と体のリセットタイム。 お釈迦様もこの坐禅によって悟りを開かれたと伝えられています。 |
住職記 |
九月 命への共感 |
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夏、騒がしかった蝉たちの鳴き声がいつの間にか消え、次第に秋の虫たちの鳴き声が夜賑やかになってきました。 虫も人も、同じように一つだけの命を授かり、後戻りの出来ない時を共に生きています。 共に生きている他の命への共感。 思いやりの心の原点です。 |
住職記 |
八月 人の生を受くるは難く やがて死すべき者の いま命あるは有り難し |
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法句経より |
七月 緑蔭の風 |
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暑い夏。エアコンが不可欠の季節です。 エアコンの効いた室内も涼しいですが、大きな樹の木蔭や森の中の涼風は、単に涼しいだけでなく気持ちの良い涼しさです。 所詮、人工物は人工物。 木蔭で涼しい風を感じると、やはり人間は自然の中の生き物なんだなと感じます。 文字通りお蔭様。母なる自然に感謝です。 |
住職記 |
六月 無一物中無尽蔵 |
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人間の赤ちゃんは、何も持たずに生まれてきます。 ですが無限の可能性があります。 赤ちゃんのようにまっさらな心で見れば、この世界は常に可能性に満ちあふれている。 誰にとっても、常に可能性は無限大。 「無一物中無尽蔵」という言葉はそんなメッセージを持っています。 |
住職記 |
五月 三界唯心 |
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三界(さんがい)とは、私達の生きているこの世界のこと。 三界唯心(さんがいゆいしん)とは、この世界は私達の心そのものであるという意味。 疑いの心は疑いに満ちた世界を作りだし、信頼の心は信頼に満ちた世界を作り出す。 五月の心地よい風の中、爽やかな心で爽やかな世界を作り出して参りましょう。 |
住職記 |
四月 白い象の夢 |
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お釈迦様のお母様である摩耶(マヤ)夫人は、六本の牙をもった白い象が胎内に入る夢を見てお釈迦様を懐妊されたと伝えられています。 今月八日は、そのお釈迦様の誕生をお祝いする日、お寺では花御堂(はなみどう)にお釈迦様のお像を祭り甘茶をかけて、お祝いの行事「花まつり」を行います。 |
住職記 |
三月 よしあしの中を流れて清水かな |
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江戸期の禅僧 仙豪`梵の句です。 世の中、良いこともあれば悪いこともあり、良い面もあれば、悪い面もあります。この清濁の自然そのままの中に本当の透明な清らかさ…悟りがある。禅の心を詠んだ一句です。 |
住職記 |
二月 雨ニモマケズ |
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雨にも負けず 風にも負けず (中略) 東に病気の子供あれば 行って看病してやり 西に疲れた母あれば 行ってその稲の束を負い 南に死にそうな人あれば 行って怖がらなくてもいいといい 北に喧嘩や訴訟があれば つまらないからやめろといい 日照りの時は涙を流し 寒さの夏はおろおろ歩き みんなにでくのぼーと呼ばれ 褒められもせず 苦にもされず そういうものに 私はなりたい |
宮澤賢治「雨ニモマケズ」より |
一月 無財の七施 |
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--無財の七施(むざいのしちせ)-- 一,眼施…優しい眼差しをかけてあげる 二,和顔施…柔和な笑顔を忘れない 三,言施…思いやりのある暖かい言葉 四,身施…作業や労働などでの奉仕 五,心施…思いやりの心で接すること 六,床座施…自分の席を譲ってあげる 七,房舎施…自分の家を宿に提供する この無財の七施とは、お金が無くても出来る、人への七つの施しの事。 良い事をすると自分も気持ちが良いものです。 一日一善、どうぞ良いお年をお過ごし下さい。 |
住職記 |
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